ゆめしま海道(YUMESHIMA)
ゆめしま海道は、しまなみ海道の因島・生口島の東側に囲まれるように点在する4つの島を結ぶ海道のことです。岩城島・生名島・佐島・弓削島の4つの島のうち岩城島以外の3島はすでに橋でつながっています。残りの岩城島と生名島間の岩城橋も2021年の完成を目指しています。しまなみ海道と比べ距離も短く、ゆっくりポタリングするには最適です。
陸地部やしまなみ海道とは橋でつながっていないので、まず船で渡らなければなりません。いくつか航路はありますが、今回は因島の土生港から生名島へ渡ります。
※この記事は2015年当時のものです。一部情報が古い場合があります。
今治・尾道から自走してもいいのですが、ゆっくりゆめしま海道を走るには時間が足りなくなってしまいます。因島の土生港までは車に自転車を積み込んで行くか輪行がいいと思います。
アクセスはこちら>>
因島の土生港から目の前の泳いでいけそうな距離にある島が生名島です。土生港に車を置いて生名島へ渡ります。(駐車場は有料になります。8時間1,330円)「かみしまサイクルフリー券」を使えば自転車のフェリー代金は無料になります。上島町のホームページからプリントアウトできますから利用すればお得です。
こちらから>>
ほんの数分の船旅で生名島の立石港に到着です。
生名島の立石港から佐島へ渡る生名橋へ向かいます。橋の手前でぐるりと回って生名橋へ。思った以上に距離が短く、すぐに橋の上です。車道の左端は路側帯がなくてせまいので右側を走るのがベターです。ゆめしま海道の橋はしまなみ海道の橋に比べるとずいぶん小さく低い位置にあり、目線の違った風景が見られて新鮮です。
佐島に降りたと思ったらすぐに弓削大橋に上がります。今回は佐島は通り過ぎるだけで、先に弓削島をまわろうという計画です。本当に海が近くて島と海を走っている実感があります。すごく距離も短くてしまなみ海道の縮小版のような感じです。
弓削島に上陸しました。弓削島は岩城島よりもわずかに大きく4つの島の中で最も面積の広い島です。
今治に住んでいる私にとっての弓削島のイメージは、弓削商船高等専門学校です。船員になるための学校で5年間行くことになります。同級生の何人かがここの学校に行きましたが、遠いところで親元を離れてよく行くなあと感心していたのを思い出します。しまなみ海道ができた今では、当時のイメージよりずいぶんと近くなりました。
先ほど渡った弓削大橋の下をくぐり、右回りに走ります。先に石灰山が見えてきました。
しまでカフェはサイクルオアシスにもなっているカフェです。岩城島のレモンポークを使ったランチや地元の魚を使った料理が出されるらしいのですが、この日は時間がなくて立ち寄ることはできませんでした。次回は寄ってみようと思います。
そのすぐ近くにあるログハウスは、地元の特産品を置いているお店です。弓削は海苔の生産が盛んで店頭にはたくさん海苔が並んでいます。
そこから数百メートル行ったところが弓削港。今治からの快速船が発着する港です。この快速船には自転車を載せることができます。アクセスはこちら>>
弓削島は塩の荘園として知られていて、その研究で現在の皇太子が学習院在学中(昭和56年)に訪れました。弓削港・上弓削港周辺が主な集落でどちらにも古い町並みが残っています。その先の久司港から弓削島の東海岸へ向かいます。
小さな看板がなければそのまままっすぐ行ってしまいそう…。しかも細い道でいきなり急坂を上ります。本当にこの道で間違いないのか心配になってきますが間違いないようです。アップダウンの繰り返しは因島の水軍スカイラインを思い出します。きついです…。でも風景は最高!しんどくても頑張れます!
もう少しで元の下弓削へ到着!弓削大橋も見えます!!弓削島北側を一周したことになります。
下弓削地区に降りてきました。東側の海岸の法王ヶ原には美しい松並木が広がっています。それ隣接したかたちで松原海水浴場があり、きれいな海岸線が続きます。瀬戸内海でも白砂の海岸はどんどん少なくなってきていて、これだけ長い海岸もめずらしくなっています。
インランドシーリゾート フェスパに向かいます。ここで昼食です!!
法王ヶ原の南の丘の上、急坂を上るとフェスパです。ここはリゾートホテルで、レストラン・温泉施設もあり、宿泊しなくても利用できます。今回は食事のみの利用です。高台にあり海に面しているのですばらしい風景が見られます。
今日の昼食です…全部食べたわけではないですよ!
弓削大橋を渡って佐島に戻ります。今回、佐島は通りすぎるだけになってしまいました。
すぐに生名橋を渡り生名島へ!生名橋を渡って降りるとその下をくぐり右回りで生名島1周です。
生名島はほとんどアップダウンがなくて走り易い島です。海岸線を心地よく走って行くとほぼ島の北の端にサウンド波間田というきれいに整備されたキャンプ場があります。目の前の海岸では海水浴もできます。
因島が見えてきました!立石港はもうすぐです。生名島は、思った以上に小さな島で1周9kmほどしかありません。早い人なら1周30分もかからないぐらいだけど、ゆっくり風景を楽しみながら走りたい島です。
立石港のすぐ手前に巨大なメンヒルがあります。ちょっと恥ずかしくなるようなかたちです…。それにしても大きい!どこからどのように運んできたのでしょうか?それとももともとここにあったものなのか??この巨石のある庭園は三秀園と言って、因島で活躍した男装の女傑で実業家の麻生イトが作ったものだそうです。
岩城島へ行きます!生名島立石港から一度因島の土生港へ戻り、ここから岩城島の長江港へフェリーで渡ります。岩城橋ができれば生名島から行けるのですが、それはまだ少し先のこと。十数分の船旅です。このフェリー(※)も「かみしまサイクルフリー券」が使用できます。
※長江フェリーは令和4年4月1日(金)に航路廃止となりました。現在は岩城橋が開通しておりますのでそちらをご利用ください。
岩城島に上陸しました!反対側の小漕港まで右回りで海岸線を一周します。
岩城港の近くには江戸時代に松山藩の島本陣が置かれていた三浦邸が今も残されています。現在は郷土館として開館していて見学ができます。岩城の中心街?を抜けて岩城港へ、ここからは今治への快速船が出ています。しまなみ海道ができてからは、生口島から岩城へ渡るのが便利になったけど本来はこちらが岩城の玄関口なんです。
快速船の航路時刻表はこちら>>
岩城港の真ん前にリモーネプラザがあります。岩城の特産品の芋菓子やレモン、レモンを使ったスイーツなどを販売しています。岩城といえば芋菓子!食べだしたらやめられなくなります!ここに併設しているカフェ?で作っているレモンケーキもすごくおいしいんです。岩城のお土産にははずせないです。
岩城港をあとにして生口島へ渡るフェリーが着く小漕港へ向かいます。少し天気があやしくなってきたので急いで走ってしまいました。もっとゆっくりすればよかったのですが、少し残念です。
小漕港に到着です。いよいよ今回の旅も終盤です。ここから生口島の洲江港へフェリーで向かいます。ここもわずか数分の船旅です。
フェリー航時刻表はこちら>>
生口島へ上陸です。生口島も島なのですが、陸地部に戻ってきたような不思議な気分です。ここから車を置いている因島の土生港へ自走です。
今回のゆめしま海道の旅で感じたのは、船で渡らなければならないというところが不便なのですが、かえってその方が島旅の気分にさせてくれたというところです。また、全部の島を1日あれば回りきることができるほどの距離なのでちょうどいいサイクリングができること。橋が小さくで低いところを走るので海の上にいる爽快感があるということ。今回は、佐島を回ることができなかったのですが、普通にロードバイクに乗っている人なら十分回ることができると思います。佐島にはUターンしているブルーライン(写真)がありちょっとした名所になっているところがあります。少しアップダウンがあるらしいのですが、ここまで行ってみるのも楽しいと思います。
桜の季節の積善山
また、岩城島は急ぎ走るだけになってしまったのですが、ゆっくり走る時間があればぜひ積善山に登ってみたいと思います。標高は369.8m。結構なヒルクライムですが、一度は挑戦してみたいです。春には3,000本もの桜の花が咲き乱れます。伯方島の開山とともに桜の名所としても知られています。
おすすめスポット
愛媛県越智郡上島町弓削下弓削830番地1
TEL:0897-77-2232
定休日:火曜日、元日
営業時間:9:30~18:00
愛媛県越智郡上島町弓削下弓削甲1990
TEL:0897-77-3828
定休日:無休(元日を除く)
営業時間:9:00~18:00
フェスパ
愛媛県越智郡上島町弓削日比287
TEL:0897-77-2200
愛媛県越智郡上島町生名立石
TEL:0897-77-2128
(旧島本陣三浦邸)
愛媛県越智郡上島町岩城東
TEL:0897-75-2500(上島町教育委員会岩城支所)
休館日:火曜日、祝祭日、年末年始
営業時間:9:30~16:00
(リモーネ・プラザ)
愛媛県越智郡上島町岩城1427-2
TEL:0897-75-3288
定休日:10月第2日曜日(秋祭り)、年末年始(1/1~1/3)
営業時間:8:00~17:30(土・日は17:00まで)