因島(INNOSHIMA)
今日は因島を一周。スタートは生口島。生口橋を渡って因島に渡ります。実はあまり行ったことのない因島。何があるのか?どんなことが待っているのか?楽しみです。
※この記事は2015年当時のものです。一部情報が古い場合があります。
生口橋を渡って因島へ
「生口橋」は全長790mの斜張橋です。多々羅大橋を見た後だとちょっと地味に見えてしまったりするんですが、1991年完成当時は世界最長の斜張橋だったそうです。この生口橋の建設にあたって採用された様々な技術が、後に世界最長の斜張橋・多々羅大橋を誕生させる大きな力になったと言われています。この橋があったからこその多々羅大橋。そう思うと感慨深いものがあります。橋の上を快調に走ります。橋の上から見た景色は見事なブルー。思わず見とれてしまいました。
この日はツーリング中のバイクとたくさんすれ違いました。バイクも自転車も同じところを走るので注意が必要です。自歩道出入り口のすぐ目の前に、渡ってきた生口橋がキレイに見えるスポットがあります。走っているとあっと言う間ですが、こうして見ると意外と長い!?
重井はレトロで素敵なところでした
317号線を直進します。この付近は大型家電店やスーパー、コンビニ、パチンコ店などが立ち並び、車も人も多いのです。ギリギリのところを車が通ります。ブルーラインは引かれてありますが、ちょっと怖いな。他の島と比べると因島のこの辺りの道路は走りにくいかも…。
途中317号線は右に折れ、直進ルートは366号線に変わりました。まっすぐ海沿いの道を行くと重井町というエリアにやってきました。この重井という地区は、今も古い民家が残る港町。蔵のような造りで、窓を漆喰で装飾している家がたくさんあります。今でも生活しているお宅のようです。風情があっていいですね。ちょっと時代がタイムスリップしたような不思議な景色。
山の斜面に白い花が見えます。石積みの残る段々畑一面に咲くさまは大変美しく、いったい何の花なんだろう?と思っていましたが、これは除虫菊の畑だそうです。因島は除虫菊の産地として有名でした。蚊取り線香の原料として栽培され、5月になると島を真っ白に埋め尽くしていましたが、化学薬品の普及によりその役目を終え、今は観光用として栽培されているそうです。
因島に恐竜!?
366号線に戻り少し進むと小さな峠がありました。因島に入って初めての上り坂。ちょっとキツイ!でもこのあたりからはずいぶん車が少なくなり快適に走ることができるようになりました。
因島大橋のたもとに大きな公園がありました。走っていると白い恐竜が!なぜ恐竜なのでしょうか!?せっかくなので記念撮影。ここは因島大橋記念公園。お隣の向島を結ぶ因島大橋のそばにある大きな公園です。
人気の和スイーツ「はっさく大福」
以前は生口橋の近くにあったサイクリストにも人気の和菓子店「はっさく屋」さんが、因島大橋記念公園の近くに移転していると聞き行ってみました。坂の下に看板が出ています。距離は短いですが、急な坂!美味しいはっさく大福を目指して頑張って走ります。お店はすぐ目の前に因島大橋が見える絶好のロケーションにありました。昔レストハウスだった建物をリフォームされたみたい。お店の前にはサイクリストがいっぱい。建物の中にサイクルスタンドがあり、中に自転車を持ち込めます。苺大福や豆大福など美味しそうな大福が並んでいますが、やっぱりここは定番のはっさく大福!はっさくのほろ苦さと甘いあんのバランスが絶妙です!これはおいしい。
絶景!白亜の灯台に息をのむ
はっさく屋さんに来る途中の坂に、「灯台記念館」という小さな看板が出ていました。森の中に細い小道が続いているようです。どこまでいけるのか自転車を押しながら落ち葉の小道を進んで行くと…すばらしい絶景が待っていました。
目の前に白亜の灯台と美しい青い海。息をのむ美しさでした。灯台記念館は、官舎の建物だったようです。外の窓から展示品は見ることができるようになっていますが中には入れませんでした。目の前に因島大橋が見えます。灯台記念館の裏側から、灯台まで降りることができるようです。せっかくなので行ってみます。途中に見えた海水の透明度にあらためて感激。間近で見た美しい灯台。感動です。因島にこんなところがあったなんて。観光客らしき人も誰もいませんでした。もしかして超穴場なのでは?
参りました!水軍スカイラインはスゴかった!
高架を過ぎるとしばらくは平坦な道が続き海を見ながらのんびりと走ります。はっさく大福で小腹も満たされたところで、目指すは因島水軍スカイライン。本因坊秀策記念館から366号線に戻ると、そろそろゆるやかな上り坂の始まりです。因島水軍スカイラインは約9kmものアップダウンの激しい道が続きます。絶景のドライブコースとしては有名なのですが、果たしてこの私たちが自転車で走れるのでしょうか!?
最初は元気だったのですが、だんだんと言葉も無くなり、ついに無言のサイクリングに…。スカイラインを走り始めてすぐのところで、小学生の男の子と若いお母さんのグループに出会いました。尾道から走って来られたそうです。なんとママチャリでこのスカイラインを越えるとのこと!びっくり。思わず大丈夫ですか?と心配してしまいました。途中で追い抜いたのですが、大丈夫だったのかな?最後まで走り切れたのでしょうか?気になります。
このスカイライン、途中で何人かサイクリストとすれ違いましたが、坂道好き、ヒルクライム好きの男性サイクリストばかりでした。先程のファミリーは別として(笑)私たちのような、ゆるゆるサイクリストはいませんでした。健脚向きのコースです。
もちろん私たちのようなサイクリストでもゆっくりぼちぼち走れば大丈夫。ただ距離も長く坂が多いので、ハードということは覚悟してくださいね。かなり登りますので、眺めは抜群です。途中、因島八景に選ばれている絶景ポイントもあります。美しい景色で時々休憩しながら走るのがおすすめです。車の交通量もあまり多くはないですが、スピードを出している車もいたので、カーブなどは特に気を付けて走ってくださいね。
ちなみにお店などはありません。途中でトイレのある休憩所が1か所ありましたが、基本的にずっと山道なので、空腹対策とトイレは事前に済ませておいた方がいいと思います。
土生からはのんびりサイクリング
土生(はぶ)の町に入るとますます人も車も多くなりました。すぐそばを走る車に注意を払いながらゆっくり自転車を走らせます。土生港のフェリーターミナルがあったので少し寄ってみました。すぐ目の前にある島が愛媛県の生名(いきな)島。泳いでいけそうな至近距離でもあちらは愛媛県。フェリーがのんびりと往復していました。橋の架かってない島も面白そう。
遅くなりましたが、昼食は田熊にある「トレバンビーニ」さんというイタリアンレストランへ。目の前がすぐ海という素敵なロケーションにありました。
366号線を直進し生口橋のたもとへ戻ります。土生から生口橋まではほとんどアップダウンのない道が続きます。道幅も広めで走りやすいです。金山港を過ぎたあたり、目の前に生口橋が広がります。
ちょうど海沿いをぐるりと一周したことになります。今日の走行距離は30kmほどでしたが、そのうち4分の1以上は因島水軍スカイラインの崖っぷち&激しいアップダウンを走っていました。コレは予想以上にハードでした。明日は筋肉痛間違いなし。でも素晴らしい景色が待っています。
因島は東西南北でそれぞれ違った顔がありました。西側は狭い道に住宅や商店が密集し賑わいがあり、北側はどことなくのんびりした重井の古い町並み、東側は因島スカイラインで絶景が楽しめる。南側は巨大造船所エリア。1つの島の中でこんなにいろいろな景色が見られるところは、しまなみ海道の島では他にないかもしれないですね。車の通行量が多い地域があるので気を付けて走ってくださいね。
おすすめスポット
重井町付近(尾道市因島重井町)には古い家がいくつか残っています。また重井西港斜面には除虫菊畑があり4月下旬から5月中旬まで真っ白なじゅうたんを敷き詰めたような美しい風景を見ることができます。
広島県尾道市因島大浜町
因島大橋のたもと一帯にある因島大橋記念公園(大浜埼キャンプ場)内にあります。海に面した美しい公園にはキャンプ場や子供向け遊具などもあり家族で楽しむことができます。
広島県尾道市因島大浜町246-1
(因島大橋記念公園内)
TEL:0845-24-0715
定休日:月曜日、火曜日
営業時間:8:30~売り切れ次第終了
広島県尾道市因島大浜町
広島県尾道市因島大浜町~三庄町
因島の東部を走る県道366号線の愛称で、山の中腹を縫うように走っています。コース中には瀬戸内海が見渡せるビュースポットが点在しています。