いよいよ出発です。まずは、あの来島海峡大橋の上まで上らなければならない。塔の高さは184mだそうです。自転車道や車道のある橋桁の高さは65m。坂道を覚悟したのですが、とても緩やかにループを上っていく!それほどつらくはありません。ゆっくり走れば大丈夫!
橋の上はすばらしい!美しい青緑色の海。点在する島々。こんなところが日本にもあったのですね。山は富士、海は瀬戸内、湯は別府とはよく言ったものです。ちょっと古いか…。
橋の上は、平坦なのかと思っていたら結構上り下りがあるんです。でも風が気持ちいい!快適に走ります。ほぼ真ん中あたりの馬島に料金所があり、料金箱に通行料200円を入れます。先にチケットを買っておくと便利。歩行者は無料なんだそうです。自転車も無料にできないのかな。
なんだか渡りきってしまうのがもったいない気分。約4kmあるのだけどあっと言う間でした。世界初の三連吊橋。一つの橋ではなくて3つの吊り橋が連なっているんです。人間の力ってすごいです。こんな巨大なものを作れるんですから。自分の足で走ってみるとその偉大さを感じます。
大島に降りると橋がきれいに見える海岸があるからと、通常のコースと逆方向(右)にちょっとだけ走る。と…、超のんびり感のある風情。全く車が走っていない…。なるほど来島海峡大橋が今治までつながっている!なんだかまったりとしてしまい。すごく長く休んでしまいました。
大島を左回りに走ると、途中あの有名なパン屋さんのpaysanがあり、そこからよしうみバラ公園に出るか、ぐるっと回りきってしまうのもいい。paysanは木曜日と土曜日のみの営業なので今回は、もとに戻って通常のコースを走ります。
通常のコースと思いきや、なんと山に登るっていうんです。しまなみ海道でもっともすばらしい絶景が見られるところなんだそうです。それは亀老山。ヒルクライム好きな自転車乗りは、結構登っているって…。私、ヒルクライム好きではないし…。坂きらいだし…。途中でだめなようなら車に載せるからということで、しぶしぶ登ることに。
で…もう最初からだめです。かなり登ったのに、入り口…。こんな急坂…もう止まりかけの速度でのろのろ…最も遅いところでは時速4km…。こんなんじゃ歩く方が速い。それでも少しずつでも前に進んでいけばいつかたどりつくものです。何度か押し歩きしたのだけど、すべて自分の力で登りきりました。それでも1時間はかかっていないと思います。
カーブを曲がりきると、いきなり来島海峡大橋が眼下に。これなんですね。本当に苦しい思いをして見ることのできる絶景、なんとも言えない達成感…。ヒルクライマーの気持ちが少しだけ理解できたような気がします。
ここから頂上の展望台まではすぐです。展望台からは360度の大パノラマ風景!これは本当に素晴らしいです。展望台の手摺には南京錠がいっぱい。これって永遠の愛の証しだって。うらやましいです。けどちょっと怖いような。
亀老山へ自転車で登るのはかなりきついです。一般の観光レンタサイクルで上るのはあまりおすすめできませんが、登る価値はあります。時間の余裕と、体力に自信のある方はぜひ登ってみて下さい。
今、結構咲いていると聞いたのでよしうみバラ公園に立ち寄ることにしました。400種類、約3,500本のバラがあるそうです。この時は9月後半だったのですが、かなり咲いていました。秋は10月中旬から11月初旬がみごろ。一番花が美しいのは5月中旬ごろだそうです。
伯方島の目的の第一は、スイーツです!玉屋ってカフェが有津(あろうず)にあるんず…(ごめんなさい)。超おいしいスイーツをいただきます!伯方島に降りて玉屋のある有津に向かいます。大三島大橋へ行く方向と反対ですが、おいしいものがあればどこまでも!!
有津へ行く途中には、船折瀬戸という絶景ポイントがあります。島と島の間やまわりにはさらに小さな島が数多くあり、海峡は狭くなっているようです。そこに急流が生まれ、古くから海の難所となっていたと聞きました。そんな動きのあるところが絶景となるんですね。実際に船が走っているのを見るとエンジン全開でもなかなか前進しない。昔、動力のない時代だと、この流れをよく知っていないと通ることができなかったに違いありません。このあたり一帯を水軍が支配していたのもうなずけます。
スイーツ食べる前に…。玉屋さんのとなりにお好み焼き屋さんがあるではないですか!「たんぽぽ」ってお店。誘惑に負けまけて入ってしまいました。関西風、広島風があって、私は広島風にしました。ビール飲みたい…。汗をかいたあとのビール旨いだろうな…。おやじみたいだけど本心です。でも、そんなわけにもいかないのでノンアルコールに。これでも結構「クー」って感じでビール飲んだっぽいです。そして、玉屋さんへ。食べれるの?もちろん、スイーツは別腹です。
島にこんなにもお洒落なカフェがあるなんて奇跡のようです。大きな窓の向こうはテラスです。瀬戸内の風景ってすごくのんびりしています。こんなところに住んだら長生きできるだろうな。ケーキも驚きのおいしさ。すごいです。なんでこんな島に…。すみません。もう1個いただきます。
帰りにオーナーシェフと記念撮影。イケメンのパティシエを想像していたのだけど…。このおじさんがあのケーキ作っていると思うとさらに驚きです。ごめんなさい…。
大三島橋を渡り、大三島へ。大三島は、やっぱり大山祇神社参拝と安くておいしい海鮮丼をいただきます。どれだけ食べるの??って言われるかもしれませんが、自転車ってすごくお腹空きます。
大三島でちょっと行ってみたかったところがあります。リモーネってお店。雑貨屋さんなんだけど、ご主人は農業をされていて自分達で作ったレモンでリモンチェッロってお酒を造っていると聞いていたんです。リモンチェッロはイタリアのアマルフィ(あの織田裕二の映画の)の各家庭で作られていたのが全世界に広まったのだそうです。無農薬のレモンで作らなければならないからなかなか日本では作れない。自家製のレモンって理想的ですよね。ところが、ないんです。売り切れてしまっていたんです。レモンが収穫されるまで待たないとできないらしい。ショック…。次回できたらその時には送ってもらおうと思います。
大三島に入ってから大山祇神社まではかなり距離があり、一つ峠を超えないといけません。自転車でしまなみ海道を渡る時はなかなか大山祇神社まで足を伸ばすことはないと思いますが、大山祇神社は一見の価値があります。
楠の大木群。特に中央の大楠は樹齢2600年と伝えられています。キリストよりも前から生きている…。人間なんてちっぽけなものです。また国宝館には歴史上の人物が奉納した武具甲冑がたくさん展示されています。例えば義経の甲冑、弁慶のなぎなた。鶴姫の甲冑などなど。なかなか自転車だと国宝館まで見るのは時間がないかもしれませんが…。
サイクリングの安全と、ステキな彼が現れますように…としっかりお祈りしました。
ここではいろんなお守りがあるんですが、ちょと気になったのが、ヘルメットに貼り付けるお守り。武将の兜のお守りからきているんだそうです。私もヘルメットに貼ることにしました。
おみくじは吉。まあまあ吉ならよしです。スタッフのNさんは凶でした。もう一度引いたらまた凶。びっくり。かなり落ち込んでいましたが、逆に運がいいのかも。
そしてそして、神社のまん前にあの海鮮丼の大漁というお店があるんです。土日は、いつも大行列でなかなか食べることにならないんだそうです。平日の開店直前に行くと待つことなく入ることができます。どうしてそんなに人気かというと、おいしくて安いということ。写真の海鮮丼が、なんと380円なんですよ。それと、おかずがいっぱい!鯛の兜煮、おこぜのから揚げ、メバルの煮付け、カレイのから揚げ。どれもボリュームたっぷりで安い!私は、海鮮丼とお味噌汁、甘辛く煮た鯛の兜煮をいただきました。海鮮丼は、とにかくすごい。鯛、マグロ、イクラ、イカ、サケなど超もりだくさん。見かけ以上に量もあって大満足です。しかも店のおばちゃんが楽しい!!絶対また来ようと思います。ありがとうございました!