中部砲台跡周辺
小島の山頂には最重要拠点である中部砲台跡が残っていて、司令塔と連絡する電話室が設けられていました。中部砲台に整備された6門28cmの榴弾砲は、装匡式の固定砲架で架匡は360度の旋回が可能だと伝えられています。射程10km、1発218kgの重い榴弾をどの方向にでも自由に打つことができた。
弾薬庫から徒歩15分。ここから奥に中部砲台が続きます。
中部砲台の説明板には、ここにあった砲台が日露戦争時に中国の旅順に運ばれた事が記載されています。
巨砲を据えていた砲座は2門ずつ3つ並べられています。
この穴は観測所から入った指令を各砲座に伝えられる伝声管と呼ばれるもの。隣あわせの砲座と砲座をつないでいます。
ずらりと並んだ地下兵舎は階級によって部屋の大きさが違っています。
部屋の壁は白く塗られ意外に明るい。奥には空気穴が設けられ快適な作りになっている。左右の穴は二段ベットを止めていた跡のようです。
司令塔に上がる階段は傾斜もきつく、段の高さも高い。ここを上れば素晴らしい景色がまっています。
頂上には建築物は無く山を削り込んですぐ下に電話室があります。
頂上を円状にくり抜いたこの場所で航行する船を監視したり、発砲に向けての方角や角度を計算していたのでしょうか。
頂上に立つと360度の雄大なパノラマが広がります。来島大橋が見渡せ、急流が複雑に変化する中水道、西水道は通航区分が厳守されていて来島海峡特有の航法をうかがえます。